《緊急のお知らせ》(2020年12月28日更新)

新型コロナ感染症流行時のACPについて

「自分らしい生き死にを考える会」から皆さまへのご提案

 新型コロナウィルス感染が全世界に広がり、私たちは経験をしたことのない脅威にさらされております。この事態を悪化させないために、私たち一人一人ができることは、自分が感染しないこと、万が一感染したとしても、他人に拡散させないこと、いわゆる3密を避ける以外にありません。仕事が縮小され、家庭にこもり、家庭内の雰囲気が悪くなるなどの弊害も伝えられておりますが、私たち「自分らしい生き死にを考える会」としての日々の過ごし方について、提案をさせていただきます。

 私たちは2008年から本会を立ち上げ、『私の生き方連絡ノート』を発行し、各所において講演会なども開催しながら、「自分らしい生き死にを考える」の活動を地味ながらも継続してまいりました。おかげさまで『私の生き方連絡ノート』の発行部数は6万部を超え、多くの反響をいただいております。2018年に入って、厚労省や日本医師会がACP(アドバンス・ケア・プランニング)を推奨し始めたことも後押しとなっております。

 今の世界の情勢を見るにつけ、いつ自分や家族、近しい人が新型コロナウィルスに感染してしまう、もしくは知らず知らずのうちに感染させてしまうといった事態に陥ることも考えられる状況になってきてしまいました。

 不幸にも感染してしまうと、隔離病棟に入ってしまうこともあり、家族などと十分な連絡が取れなくなってしまう可能性があります。また、あっという間に呼吸状態が悪化し、人工呼吸器がつけられ、会話ができなくなってしまうことも考えられます。最悪の場合、短期間のうちに生死を彷徨うような状況になってしまうかもしれません。このようなとき、周りの近しい人たちは、「あの人は、何を大切に生きてきて、どうしたいと思っていたのか、もっと話しておけば、きちんと聞いておけば……」と後悔する場面もあるかと思います。

 また、そもそも、ご自身が、「自分は、重症の肺炎などにかかったとしたら、どのような医療を受けたいのか、受けたくないのか」を前もって考え、周囲の人たちに伝えておくことも、もちろん大切ですが、「自分は何を大切に思いながら生きてきたのだろう?」「何を大切に、これからの人生を過ごそうと考えていたのだろう?」など、自分らしさを形成する基本的な情報を、考え、伝えておくことも大事ではないかと考えます。

 『私の生き方連絡ノート』の大半は、「人工呼吸器をつける・つけない、集中的な治療を希望する・しない」などのような医療行為の選択ではなく、「自分の人生の中で、何を大切に生きてきたか?」「自分は、これからの人生を、どのように過ごしていきたいと考えているのか?」など、自分の人生観を振り返って考えながら、ノートに自分の言葉で書き記す形態をとっています。

 具体的な医療行為は、実際の場面になってみないとわからないところが多々あります。現状において、医療チームは最善の努力をしてくれるものと考えられます。しかし、感染大爆発により医療資源が枯渇してしまったときに、自分、もしくは近しい人に、どのような医療資源が配分されるのかは全く予想がつきません。

 ですから、これからのACPにおいては、具体的な医療行為に対する希望を考えるよりも、まずは自分の人生観、死生観について考えてみて、それを家族などの近しい人に伝えておくことが大切なのではないかと思います。そのために、『私の生き方連絡ノート』は、他の事前指示書やACPに関連した成果物よりも役立つと考えております。

 そこで、この度、当会のHPを通じて『私の生き方連絡ノート』の簡易版として、【新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に対する特別公開版】を無償で公開することといたしました。興味のある方は、ぜひご覧になり、ご自由にダウンロードしていただければと思います。

 このような状況だからといって、「持病があるから、高齢だから、積極的治療は、ほかの人のためにも遠慮しよう」などと悲観的に考える必要は全くありません。「この機会に、ちょっと腰を落ち着けて考えてみよう」といった感覚で臨んでいただければと思います。

 そして、この非常事態を乗り切った後に、皆で、このノートを題材にして談笑できる日が一日も早く訪れてくれることを願っております。


自分らしい生き死にを考える会
代表:渡辺 敏恵(医師) 副代表:三浦 靖彦(医師)


『私の生き方連絡ノート【簡易版】』のダウンロードはこちらのページへ。


《Pick Up》(2020年9月1日更新)

京都市ALS患者さんの事件について

 京都でALSの患者さんが安楽死を求め、医師が致死的な薬剤を投与するという事件が起きました。この事件に関連して、生命維持治療を拒否する患者さんに対するACPについての参考記事「生命維持治療を拒否する患者さんへのアドバンス・ケア・プランニング(ACP)って、どうしたらよいのでしょうか?」(当会副代表 東京慈恵会医科大学附属柏病院 三浦靖彦医師)を掲載しましたので、ぜひご一読ください。


はじめに

 今日の医学の進歩には目覚ましいものがあります。その恩恵を受けて、病気になっても再び元気を取り戻す人も多いでしょう。

 しかし、その一方で誰もがいつかは「死」を迎えます。それは避けることができません。だとすれば、あなたはどのような死を迎えたいと思いますか? そのとき、あなたが治る見込みのない病気だったら、どういう終末期医療を受けたいですか?

 自分の死について考えることは、裏を返せば、どのように生きたいのかを考えることでもあります。

 そうしたことを、あなた自身で考えたり家族や友人と相談したりするきっかけや、どういうことから考え始めればよいのか、どんな選択肢があるのかといった判断材料を提供したいと考え、この会をつくりました。

 どのような生き方、そして死に方を望むのか? 自分のその望みを実現するためには……

 私たちと一緒に考えてみませんか?


お知らせ

読売新聞に掲載されました

「人生の最期 望む形は?」

代表渡辺敏恵のコメントや『私の生き方連絡ノート』が紹介されました(掲載は、大阪本社エリア:近畿、中国、四国、福井県)。

こころのひと休み保健室

「こころのひと休み保健室(当会の運営員でもある田渋あづさ、斉藤知江子が主催)」では、 『私の生き方連絡ノート』を書こう会ワークショップ(zoom)を開催しています。

新メニューの開設

ACPに役立つ情報をお届けします!

当会で活動しているメンバーや関係者のメッセージをお届けする新しいコーナーを作りました。第一号は、当会副代表の三浦靖彦による「生命維持治療を拒否する患者さんへのアドバンス・ケア・プランニング(ACP)って、どうしたらよいのでしょうか?」です。ACPを考えるときの参考として、ぜひご一読ください。

神戸新聞に掲載されました

「いのちの物語:コロナ禍の今こそ生見つめ」

2020年8月10日の神戸新聞・朝刊「いのちの物語:コロナ禍の今こそ生見つめ」で、代表渡辺敏恵のコメントや『私の生き方連絡ノート』が紹介されました。Webサイトでも読むことができますので、神戸新聞「いのちの物語:コロナ禍の今こそ生見つめ」 のページ(外部サイト)をご覧ください。

NHKニュースで取り上げられました

コロナ禍で見つめ直す “最期”

NHKのニュース番組で、当会のACP普及についての取り組みが紹介されました。NHKのWEB特集 ニュース記事でも概要を見ることができますので、「コロナ禍で見つめ直す “最期”」 のページ(外部サイト)をぜひご覧ください。

『私の生き方連絡ノート』を一緒に書いてみませんか?

オンライン・ワークショップ「『私の生き方連絡ノート』を書こう会」のお知らせ

自分の受けたい医療・ケアのためのエンディングノート『私の生き方連絡ノート』を一緒に書きながら、対話とワークを通して、あなたの人生のこれまでとこれからを考える豊かで大切な機会です。オンライン・対面で開催しています(主催:こころのひと休み保健室事務局)。詳細は、こころのひと休み保健室のページ(外部サイト)をご覧ください。

『私の生き方連絡ノート』好評発売中です!

当会で作成した『私の生き方連絡ノート』(500円+税)は、全国の書店で購入していただけます。店頭に在庫がない場合は、お取り寄せできます。ネットでご購入の場合は、アマゾン楽天ブックス紀伊国屋書店 Web Storeなどのネット書店をご覧ください。

「女性セブン」2/14号

小学館「女性セブン」2/14号に、当会代表・渡辺敏恵のコメントが掲載されました。こちらのPDFで掲載ページをお読みいただけます。

書籍のご案内 『自分らしい「生き」「死に」を考える』
ー『私の生き方連絡ノート』を活用してー

医療の事前指示、終末期医療における治療の選択、療養介護の基礎知識、将来の医療に関する希望などについて計画する「アドバンス・ケア・プランニング」の考え方など、『私の生き方連絡ノート』を活用するうえで役に立つ情報を解説した書籍です。

ネットでご購入の場合は、アマゾン楽天ブックス紀伊国屋書店 Web Storeなどのネット書店をご覧ください。